ウィーン市プラーターシュテルン広場に建つこの屋内スポーツ施設は、軽量の木造構法により建設されており、 子供から大人まで多様な運動を都心で楽しめる場所となっています。

木の芳香に包まれながらスポーツを楽しめるのは、たいてい新鮮な空気に満ちた森の中だけです。2023年にウィーンに建設されたレジャースポーツ施設では、それがインドアでも可能になりました。4000平米以上もある広い屋内では、サッカーやバスケットボール、ホッケー、バドミントン、ビーチバレーボールなどを楽しめるほか、さまざまなスポーツ講座のための空間も提供されています。

ファサードの下部7メートルは緑化された木製ルーバーが特徴的です。そのすぐ上で建物をぐるりと囲むのは、中空ポリカーボネート板を使った半透明の明かり取り。内部に心地よい光環境をもたらすとともに、容積の大きいこの建物に驚くほどの軽やかさをもたらしています。支持構造は高さ13メートルの集成材の重ね柱と、トウヒを使った長さ40メートルの現場組み立てによるトラスです。これらがRC造の強化コアを取り巻くように配置されています。壁や天井のパネルも同じく、すべてトウヒ製です。